TAC-PATIENT-VOICE

東方鍼灸院の患者様の感想文

VOICE 06/腰痛

 私がこの東方鍼灸院を訪れたきっかけは「日本ホスピス・在宅ケア研究会 inとかち」に参加したことだった。講演には参加できなかったが、刺さない鍼というタイトルで抄録に紹介されていた。その頃私は10年以上腰痛に悩まされており、看護師の仕事を退職したところだった。

 私と腰痛との付き合いは、私が看護師として働き出した頃からの付き合い(つまり20代前半から腰痛に悩まされていた)で、整形外科では特に"骨"には異常 がなく、職業性の腰痛という診断だった。私は比較的小柄な体格で、自分より体重も身長も2倍近くある患者さんの体の向きを変えたり、車椅子に移乗したりという仕事は体が辛く、特に夜勤が終わった あとは体がボロボロだな、と感じることもしばしばあった。さらに、痛みは年々ひどくなる一方で、仕事の時は痛み止めや湿布でなんとかごまかし、休みの日に は近所の鍼灸院で鍼をしてもらうという状況だった。

 腰痛で体がもたないと感じ、腰痛の治療に専念しようと思い、看護師の仕事を退職した。1~3日おきに近所の鍼灸院に通い、数ヶ月たったとき腰痛は軽減したものの、筋肉は凝り固まったままで、痛みが消えることはなく、看護師として復帰するのは難しいと考えていた。そして、このまま同じ治療を続けていても腰痛 は治るのか?と疑問に感じていた。

 そんな時、「日本ホスピス・在宅ケア研究会 inとかち」に参加し、紹介されていた"刺さない鍼"に興味を持った。治療院を訪れ、吉川先生が経絡に沿って針を置いていくだけで、痛みが少しずつ和らいでいった。今まで何もしない時でも痛みが辛かったのが、和らいでいくだけで、マジックかと思うほど驚いた。人間の体は1つの器官、1つの細胞で成り立っているわけではなく、たくさんの器官、細胞で構成されている。経絡も臓器 の一部なのではないかと感じる体験だった。

 吉川先生は時々、東洋医学が現代医学に受け入れられていないように感じることがあるとおっしゃる事があります。今の日本はどちらかというと専門性を追求した医療がされていると現場にいると感じることがある。例えば心不全の患者が入院しており、胃潰瘍になった場合、消化器内科で診察してもらい、治療をしてもらう事は病院では当たり前な出来事である。今の医学は人間をトータルで見るということが少なくなっており、医師自体も東洋医学ということを知っていても活 用するという発想にならないのではないかと思う。

 この治療院で吉川先生に出会い、痛みがない中で生きていることが非常に嬉しいと日々感じています。吉川先生には感謝しきれないくらい大変感謝しております。この体験が信じられない方は、一度実践してみることをおすすめします。鍼を置くだけなのに、体が嘘のように軽くなるのを感じるのを実感すると思います。

 
2012年11月 音更町 女性